2010年11月25日
『マネジメント‐課題、責任、実践(上・中・下)‐』

皆さん、こんにちは。
税理士・行政書士・ラジオコメンテーターの小川宗彦です。
「経営に役立つビジネス書10選」について、私が選び抜いた厳選ビジネス書を全10回シリーズでお届け致します。
順風満帆のときも逆境のときもあなたを勇気づけてくれる「座右の書」が必ずあります。
読み継がれている良書と出会うことで、自ら考え、自ら行動するビジネスパーソンになって頂きたいと思います。
それでは、早速参りましょう!
第8回 「経営に役立つビジネス書10選」
~『マネジメント‐課題、責任、実践(上・中・下)‐』~11月25日号
『マネジメント‐課題、責任、実践(上・中・下)‐』
ピーター・F・ドラッカー著
2008年刊 ダイヤモンド社
今回、ご紹介する「経営に役立つビジネス書」は、20世紀から21世紀にかけて経済界に最も影響力のあった経営思想家であり、世界最高の経営コンサルタントと称される、ピーター・F・ドラッカー著の『マネジメント‐課題、責任、実践(上・中・下)‐』です。
マネジメントの父・・・。
その名は言わずと知れた、ピーター・F・ドラッカー。
今では、当たり前のように使われている目標管理、自己分析、時間管理、自己実現、イノベーションといった概念を実際にビジネスの現場で活用できるような形にして世に送り出したのは、何を隠そうこのドラッカーなのです。
さて、本書の『マネジメント』は、つまるところ、「組織」が着実に成果を挙げるためのものの見方、考え方、そして行動のエッセンスを1400ページにわたり、詳しく説いています。
現代社会では、あらゆる仕事が組織を通じ、組織において行われるようになってきていますが、果たしてそこで働く人が生き生きとし、いい仕事をするような組織になっているだろうかという、ドラッカーの問題意識から本書は始まります。
つまり、「組織」が機能し、成果を挙げるようにすることが、マネジメントの役割であり、ドラッカーはこのマネジメントを次のように定義しています。
「マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献させるうえで三つの役割がある。それら三つの役割は、異質ではあるが同じように重要である。
(1)自らの組織に特有の目的とミッションを果たす。
(2)仕事を生産的なものとし、働く人たちに成果をあげさせる。
(3)自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに、社会的な貢献を行う。」
ドラッカーのいうところのマネジメントの目的は、自らの組織を社会に貢献させることであり、組織が存在するのは、組織自体のためではなく、自らの組織機能を果たすことによって、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすために組織は存在すると考えているのです。
「組織」の運営のされ方いかんで、大きく言えば、世の中は、良くもなり悪くもなるというのです。
そして、この「マネジメント」には欠かせない大事な要素があります。
それは、「真摯さ」です。
ドラッカーの言葉を引用すれば、「事実、うまくいっている組織には、必ず一人は、手をとって助けもせず、人づきあいもよくない者がいる。この種の者は、気難しいくせにしばしば人を育てる。好かれている者よりも尊敬を集める。一流の仕事を要求し、自分にも要求する。基準を高く定め、それを守ることを期待する。何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。~中略~マネジメントにできなければならないことは学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質が一つだけある。才能ではない。真摯さである。」
なるほど、この「真摯さ」こそ、マネジメント唯一絶対の条件であり、真のマネージャーたる資質なのかも知れませんね。
ドラッカーの世界において、すべての鍵は、一人ひとりの人間です。「人間愛の追求」と言っていいかも知れません。
ビジネスで困難に直面し、組織で悩みを抱えている多くの人が、ドラッカーに救われます。
きっと、本書こそ、読者の皆さんの真摯な悩みに答えてくれる至高の一冊となるでしょう!
それでは、また!
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Posted by ビジネスカフェあきんどひろば at 09:00│Comments(0)
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